60万ユーロ超の補助金または公共契約による法定監査

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要点年次財務諸表の作成義務を負う事業体は、規模にかかわらず、1事業年度に累計60万ユーロを超える補助金または公的助成を受けた場合(勅令第2/2021号追加規定第2)、または60万ユーロを超え、かつ売上高の50%を超える公共部門との契約を締結した場合(追加規定第3)に、財務諸表の監査を受ける義務を負います。補助金の場合は当該事業年度と事業が実施される事業年度が、契約の場合は当該事業年度と翌事業年度が監査の対象となります。

多くの中小企業や非営利団体は、スペイン「資本会社法」(LSC)の規模基準を超えなければ監査は不要だと考えています。しかし、規模ではなく、受け取った公的資金や行政機関と締結した契約によって監査義務が生じるケースが二つあります。本記事は、補助金実績報告書に関する監査人の報告書についての当事務所のガイドの一部であり、2026年の法定監査と基準値に関する記事を補完するものです。

規模に左右されない二つのケース

スペイン2015年7月20日法律第22/2015号「会計監査法」(LAC)の追加規定第1は、補助金・助成を受ける事業体、または国その他の公的機関と契約する事業体に対し、「政府が規則で定める基準の範囲内で」監査を受けることを義務付けています。その基準は、同法の施行規則(勅令第2/2021号)に定められています。

  • 追加規定第2:補助金および助成。
  • 追加規定第3:公共部門との契約。

いずれも、「法的形態を問わず、年次財務諸表を作成しなければならない」事業体に、それぞれの会計の枠組みに従って適用されます。したがって、商事会社、協同組合、協会、財団に影響しうるものです。結論を出す前に、それぞれの法的形態に固有の法令もご確認ください。

60万ユーロ超の補助金:監査対象となる事業年度

追加規定第2によれば、1事業年度中に行政機関の予算または欧州連合の基金を財源とする補助金・助成を累計60万ユーロを超えて受けた事業体は、次の監査を受けなければなりません。

  1. 当該事業年度の年次財務諸表。
  2. その助成を財源とする事業が行われる、または投資が実施される事業年度の年次財務諸表。

重要な留意点が三つあります。

  • 当該事業年度のすべての助成を合算します。国、自治州、地方のいずれの行政機関によるものも、欧州基金によるものも含みます。単独の助成が基準を超える必要はありません。
  • 補助金の概念は、スペイン2003年11月17日法律第38/2003号「補助金一般法」(LGS)第2条によります。
  • 義務は複数年に及びます。複数年度にわたる投資プロジェクトでは、連続する複数の事業年度で監査が必要となることがあります。

公共部門との契約:二つの条件を同時に満たす場合

追加規定第3は、1事業年度中に、法律第9/2017号「公共部門契約法」第2条に定める契約を公共部門と締結した事業体を対象とします。二つの条件を同時に満たすことが必要です。

  • それらの契約の累計額が60万ユーロを超えること。
  • その金額が売上高の50%を超えること。

両方を満たす場合、当該事業年度と翌事業年度の財務諸表が監査の対象となります。市町村への売上が多くても、売上高の大部分が民間の顧客によるものであれば、60万ユーロを超えていても対象外となることがあります。

項目 補助金・助成 公共部門との契約
根拠規定 勅令第2/2021号追加規定第2 勅令第2/2021号追加規定第3
基準値 当該事業年度の累計で60万ユーロ超 当該事業年度の累計で60万ユーロ超
追加条件 なし 売上高の50%を超えること
監査対象となる事業年度 当該事業年度と、事業または投資が実施される事業年度 当該事業年度と翌事業年度
算定の時点 助成を会計帳簿に計上すべき時点 債権を計上すべき時点

補助金はいつ「受けた」とみなされるか

出回っている解説が最も誤りやすい点です。追加規定第2が基準とするのは入金日ではなく、適用される会計基準に従って補助金・助成を会計帳簿に計上すべき時点です。契約については、追加規定第3は債権を計上すべき時点を基準としています。

したがって、12月に交付決定され翌年3月に入金された助成が、前の事業年度に算入されることがあります。この時点の判定には交付条件と会計処理の検討が必要となるため、交付決定を知った時点で、会計顧問または監査人と確認することをお勧めします。

架空の数値による例

アリカンテ県の会社で、売上高300万ユーロ、従業員25名、LSC第263条2項の基準を超えていない場合を考えます。2026年度に、州の研究開発(I+D)助成45万ユーロと国のデジタル化助成20万ユーロの交付を受け、いずれも2026年に会計上計上すべきものとします。累計額は65万ユーロで、60万ユーロを超えます。したがって、規模の面では監査が免除されるにもかかわらず、2026年度の財務諸表と、プロジェクトを実施する事業年度の財務諸表について監査を受けなければなりません。

監査人の選任は事業年度の終了前に

同じ施行規則の追加規定第4は、これらのケースでは監査人を「いかなる場合も、監査対象となる事業年度の終了前に」選任しなければならないと定めています。御社の事業体が今年基準を超える見込みであれば、決算を待たずに、未確定の助成の交付状況をできるだけ早く評価し、必要であれば12月31日(または事業年度の決算日)までに監査人を選任してください。

補助金実績報告書に関する報告書との違い

二つの異なる業務を混同しないことが大切です。

  • 60万ユーロを超えたことによる年次財務諸表の監査。事業体全体の財務諸表が真実かつ公正な概観を示しているかについて意見を表明し、財務諸表とともに所定の登記所に提出されます。
  • 特定の助成について、交付要綱が求める場合に行う補助金実績報告書のレビュー報告書(勅令第887/2006号第74条)。意見を表明しない手続業務であり、交付機関に提出されます。

一つの事業体が両方を必要とすることもあります。年次財務諸表の監査義務を負う場合、交付要綱が別の選任を定めていない限り、原則としてその会計監査人が補助金実績報告書のレビューも行います。スペイン復興・変革・強靱化計画(PRTR)の資金はその典型例であり、NextGenerationEU資金の受給者が準備すべきことで取り上げています。

よくあるご質問

公的融資は60万ユーロの基準に含まれますか?

追加規定第2は、直接の対価を伴わない給付を要件とする法律第38/2003号第2条の補助金の概念を参照しています。通常の融資はこの定義にあてはまりませんが、利子補給付き融資、返済免除部分、混合型の助成はケースごとに検討する必要があります。

3年間のプロジェクトで70万ユーロを受けた場合、何回監査を受ける必要がありますか?

助成を受けたとみなされる事業年度に加え、事業または投資が実施される事業年度についても監査を受けなければなりません。複数年度のプロジェクトでは、連続する複数の事業年度が対象となることがあります。

協会や財団にも適用されますか?

この規定は、それぞれの会計の枠組みに従って年次財務諸表を作成しなければならないすべての事業体に適用されます。多額の公的資金を受ける非営利団体は、自らの法令の規定に加え、このケースも確認する必要があります。

公共部門の事業体にも適用されますか?

法律第22/2015号追加規定第1第2項は、公共部門の事業体をこれらのケースから除外しています。ただし、独自の統制制度を有する公営商事会社は除外されません。

公式情報源

御社の事業体がIVACE+i、CDTI、バレンシア州政府(Generalitat)または欧州基金の助成を受けている場合や、県内の市町村と継続的に取引している場合、Controlauditは監査義務の有無と対象となる事業年度の判断をお手伝いします。当事務所の年次財務諸表の監査および補助金監査サービスをご覧いただくか、アリカンテの当事務所チームにお問い合わせください。

助成がムルシア州振興機構(Instituto de Fomento de la Región de Murcia)またはカスティーリャ=ラ・マンチャ州政府(Junta de Comunidades de Castilla-La Mancha)によるものである場合は、ムルシアの監査人およびアルバセテの監査人のページもご覧ください。

本記事はControlauditの技術チームが作成しました。2026年10月8日更新。本記事は情報提供を目的としたものであり、個別の案件に関する専門的な助言に代わるものではありません。

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