アリカンテ県の多くの会社は、スペイン「資本会社法」(LSC)第263条2項の基準を下回っており、監査を受ける必要がありません。該当するかどうかは、2026年の法定監査と現行の基準値に関するガイドでご確認ください。本記事ではその反対の側面、すなわち義務がなくても監査を受ける意味がある場合と、監査業務の準備方法を取り上げます。
任意監査とは何か、どのような価値があるか
会社自身の判断で依頼する、スペイン監査人公式登録簿(ROAC)に登録された監査人による年次財務諸表の監査です。LACは、会計監査を、第三者に対して効力を持ちうる信頼性についての報告書を発行するために年次財務諸表を検討・検証することと定義しています(LAC第1条2項)。監査人は、法定監査と同じスペイン版国際監査基準(NIA-ES)と同じ独立性の要件を適用します。
その結果として表明されるのは、財務諸表がスペイン「一般会計計画」(PGC)またはPGC PYMESに従って真実かつ公正な概観を示しているかについての意見です。これは合理的な保証に基づくものであり、事業の存続可能性や誤りが一切ないことを保証するものではありません。
中小企業にとって有益な場面
銀行融資と第三者との関係
銀行、多額の取引与信がある仕入先、一部の顧客は、取引を検討する際に監査済みの財務諸表を評価することがあります。監査は融資を保証するものではありませんが、独立した専門家が確認した情報を提供します。
経営に関与しない株主
同族企業や投資家株主がいる企業では、総会で承認される財務諸表について全員に検証済みの見方を提供し、配当の分配や株主の加入・離脱の際に役立ちます。
事業売却、合併、投資家の受入れ
会社の全部または一部の売却を予定している場合、1事業年度または複数事業年度の監査済み財務諸表があれば、買い手による調査が容易になります。監査は対象範囲の異なるデューデリジェンスに代わるものではありませんが、その手続を円滑にすることが多いです。
法定監査への準備
成長中で、総資産285万ユーロ、売上高570万ユーロ、従業員50名の基準に近づいている会社は、早めに準備することができます。初年度の監査では期首残高の検証が必要となるため、余裕をもって行うことで、監査が義務となる年の想定外の事態を避けられます。これらの基準値を引き上げようとした改正は、本記事更新日時点で成立していません。新たな基準値に関する法案についての記事で説明しているとおり、法案は議会の解散に伴い2026年10月6日に失効しました。
内部統制
監査の過程で、監査人は回収、支払、棚卸、決算の各プロセスにおける弱点を発見することがあり、識別した内部統制の重要な不備を経営者に伝達します。プロセスや効率性についてより広範な見直しをお求めの場合は、企業戦略に関する個別の業務が適しています。
法定監査との違い
| 項目 | 法定監査 | 任意監査 | 少数株主の請求による監査 |
|---|---|---|---|
| 根拠 | 法律(LSC第263条、LAC追加規定第1、RLAC) | 会社の判断 | 資本金の5%以上を有する株主の請求(LSC第265条2項) |
| 選任 | 株主総会が、事業年度の終了前に、3年以上9年以下の当初期間で選任(LSC第264条1項) | 会社の決定による。条件は監査契約に記載 | 本店所在地の商業登記官 |
| 期限 | 監査対象となる事業年度の決算日前 | 法定の期限はないが、決算日前の契約が望ましい | 決算日から3か月以内 |
| 監査報告書の提出 | 必要。財務諸表とともに提出(LSC第279条1項) | 選任が商業登記所に登記された場合のみ | 必要。財務諸表とともに提出(LSC第279条1項) |
提出と公開
最も疑問が生じやすい点です。LSC第279条1項は、会社が監査義務を負う場合、少数株主の請求により監査が決定された場合、または任意監査で監査人の選任が商業登記所に登記された場合に、監査報告書を財務諸表とともに提出することを義務付けています。提出された書類については誰でも情報を取得できます(LSC第281条)。したがって、会社が任意の選任を登記すれば監査報告書は公開され、登記しなければ監査報告書は会社に交付され、誰に開示するかは会社が判断します。
登記には他の効果もあります。このように選任された監査人が辞任した場合や監査報告書を発行できない場合は、その旨を商業登記所にも通知しなければなりません(スペイン「会計監査法施行規則」(RLAC)第10条4項)。
少数株主の請求による監査(LSC第265条2項)
監査義務のない会社では、資本金の5%以上を有する株主(社員)は、本店所在地の商業登記官に対し、特定の事業年度の財務諸表を検証するため、会社の費用負担で監査人を選任するよう請求できます。この請求は、当該事業年度の決算日から3か月以内に行わなければなりません。暦年と一致する事業年度であれば、期限は翌年3月31日となります。期限が休日にあたる場合は、計算方法をご確認ください。
手続は「商業登記規則」(第359条から第361条)に定められています。監査の対象は、直近事業年度の年次財務諸表と経営報告書に限られます。会社は、選任が適切でないことを示す書証を提出した場合、または請求者の適格性を否認した場合、異議を申し立てることができます。少数株主にとっては情報を得るための手段であり、会社にとっては、年次財務諸表と監査人選任のカレンダーで解説している財務諸表の作成と総会のスケジュールを計画する際に考慮しておくべきものです。
開始に必要な準備
- 目的を明確にする。監査報告書を何のために必要とするのか(銀行、株主、買い手、準備)、選任を登記するかどうかを決めます。
- 業務内容を合意する。監査人は事前に自らの独立性と業務遂行能力を評価しなければならず、監査契約は書面で締結し、少なくとも監査対象の財務諸表、契約期間、目的、監査報告書の提出期限を記載する必要があります(RLAC第11条)。
- 可能であれば決算日前に契約する。そうすれば、監査人が棚卸資産の実地棚卸に立ち会い、余裕をもって計画を立てられます。
- 資料を準備する。締めた会計帳簿、試算表、棚卸表、銀行勘定調整表、重要な契約書、議事録、そして準備でき次第、管理機関が作成した年次財務諸表です。
- 窓口担当者を決める。財務チームの中で情報提供の依頼を取りまとめる担当者を置くと、期間を大幅に短縮できます。
よくあるご質問
任意監査の監査報告書は商業登記所に提出されますか?
監査人の選任が商業登記所に登記されている場合に限ります。その場合は財務諸表とともに提出しなければならず(LSC第279条1項)、第三者が閲覧できるようになります。
少数株主が会社に監査を受けさせることはできますか?
はい。単独または他の株主(社員)と合わせて資本金の5%以上を有し、決算日から3か月以内に商業登記官に請求すれば可能です(LSC第265条2項)。選任は会社の費用負担で行われます。
1年だけ監査を受けることはできますか?
任意監査では、業務の期間は監査契約で定めます。LSC第264条1項の最低3年の期間は、財務諸表の監査を行うべき者を総会が選任する場合に関するものです。
公式情報源
- 「資本会社法」統合版(BOE):第263条、第264条、第265条、第279条、第281条
- 法律第22/2015号「会計監査法」統合版(BOE):第1条
- 勅令第2/2021号「LAC施行規則」(BOE):第10条および第11条
- 勅令第1784/1996号「商業登記規則」(BOE):第354条、第359条から第361条
- 議会の解散および選挙の実施に関する2026年10月5日勅令第806/2026号(BOE-A-2026-20742)
義務がなくても財務諸表の監査をご検討中であれば、業務の範囲とスケジュールの設定をお手伝いします。当事務所の年次財務諸表の監査サービスと、アリカンテの監査人としての取り組みをご覧ください。当事務所のチームにお問い合わせいただければ、個別に検討いたします。
本記事はControlauditの技術チームが作成しました。2026年10月8日更新。本記事は情報提供を目的としたものであり、個別の案件に関する専門的な助言に代わるものではありません。
